30万円のような格安物件には、魅力的な反面、注意すべきリスクがいくつか存在します。主なリスクを以下にまとめました。
物件そのもののリスク
- 老朽化・劣化: 築年数が古く、長期間手入れがされていない場合が多く、雨漏り、シロアリ被害、構造の劣化などが考えられます。住むためには大規模な修繕が必要になる場合があります。
- 再建築不可: 建築基準法などの関係で、現在の建物を解体して新しく建て直すことができない場合があります。リフォームやリノベーションで対応する必要がありますが、制約がある場合も。
- インフラの未整備: 電気、ガス、水道などのインフラが老朽化していたり、整備されていない場合があります。引き込み工事や修繕が必要になることがあります。
- 境界の不明確さ: 隣接する土地との境界が曖昧になっている場合、将来的にトラブルになる可能性があります。測量が必要になることも。
- 心理的瑕疵: 過去に事件・事故があった物件(告知事項がある物件)である可能性があります。
地域・周辺環境のリスク
- 過疎化: 周辺に人が住んでいない、お店がないなど、生活に必要な環境が整っていない場合があります。
- 交通の便の悪さ: 公共交通機関が少ない、運行本数が少ないなど、移動手段が限られる場合があります。
- 治安の問題: 人通りが少なく、夜間は暗くなるなど、治安が悪化している場合があります。
- 災害リスク: 地震、津波、土砂災害などのリスクが高い地域である可能性があります。ハザードマップなどで確認が必要です。
法律・権利関係のリスク
- 権利関係の複雑さ: 相続が複雑になっている、抵当権が設定されているなど、権利関係が複雑になっている場合があります。
- 未登記: 建物が未登記である場合、権利を主張することが難しくなる可能性があります。
- 法令上の制限: 都市計画法や建築基準法など、様々な法令上の制限がある場合があります。
その他のリスク
- 固定資産税・都市計画税: 所有している限り、固定資産税や都市計画税がかかります。
- 維持管理費: 草刈り、清掃など、維持管理には費用がかかります。
- 売却の難しさ: いざ売却しようと思っても、買い手が見つかりにくい場合があります。
これらのリスクを理解した上で、購入を検討する際には、以下の点に注意することが重要です。
- 現地の確認: 必ず現地に足を運び、物件の状態、周辺環境などを自分の目で確認する。
- 専門家への相談: 不動産業者、建築士、司法書士などの専門家に相談し、物件の状況、権利関係、法令上の制限などを調査してもらう。
- 資金計画: 修繕費用、維持管理費、税金などを考慮した上で、無理のない資金計画を立てる。
格安物件は、うまく活用すれば魅力的な投資対象となりますが、リスクも大きいことを理解しておく必要があります。慎重に検討し、納得のいく選択をしてくださいね。